エコノミックガーデニング

 コミュスポ2525で、エコノミックガーデニングについて、山本尚史さんのお話しを聞く。
 やはり、どうやってガーデニングの考え方や取り組みを人々に広めていくか、というところがポイントになる。なにしろ、方法論としても、企業誘致のように「単純明快」ではなく、理念との結びつきもわかりにくい。(与那嶺さんの質問は、理念の話と方法論の話というように切り分けて考えると、うまく整理できるよ、と気付かせてくれるもので、大変良かった。)
 なお、行政の立場を考えると、最初の主体として期待する(持ち上げる)のは良いが、方法論にだけ着目して、予算獲得の手段として取り入れ、ガーデニングの考え方を消化したつもりになる、という道筋も見えてしまう。シリコンバレーを創出しようとして、研究拠点にお金をかけたものの、精神部分が欠落して、かけ離れたものになってしまう、という行政版クラスターの二の舞である。(それは、欧米の先進的なものを導入するというキャッチアップを続けていてはダメだ、ということかもしれないし、ヨコのものをタテにしてみたものの、表面部分を真似ただけで本質的なところまで理解できていなかったので、日本的なアレンジまではできずに、日本に適合したものを作り出せなかった、ということかもしれない。)
 でも、そこに山本さんが「理念が重要です」と言い切っていた意味が出てくる。そこまで考えると、「要望リストではなく、コミュニケーションが伴わなければ」「相互を尊重しあう」といった言葉がようやく腑に落ちる。まあ、いずれにしても「わかりにくい」ということになるが、中途半端な取り組みでなければ、期待も持てるのではないだろうか。