メモ

理化学研究所シンガポールの研究投資会社360ipと研究成果事業化に向けた包括協
定を締結
 理化学研究所理研)は、2008年10月30日に、米バテル記念研究所が設立したシ
ンガポールの投資会社である360ip社(360ip Pte.,Ltd、本社:シンガポー
ル、Glenn Kline社長)と、研究成果を事業化するための連携に関する包括協定「理
研と360ipとの連携に関する包括協定書」を締結したと発表した。理研は、360ip社
から2018年10月までの10年間に総額2000万ドル(約20億円)の連携ファンドを受け
入れる。360ip社は、事業化展開に必要な人材と情報、事業化プランなどの提案、実
施に必要な施設/設備の提供も行うとしている。
 この協定は、理研が提案する「理研技術の成熟化計画(特許の創出・強化)」を
相互の連携協力によって実施し、技術移転による産業振興と社会貢献が目的だとし
ている。360ip社は、バテル記念研究所が、アジア圏における研究機関(大学を含
む)を投資対象として設立したグローバル研究投資会社である。理研と360ip社
は、両者が協力することで、「画期的な技術の創出、新しい市場の構築、さらには
科学技術による社会貢献を支える次世代の人材の育成が期待できる」としている。
■協定の概要
・期間:2008年10月30日から2018年10月29日まで(10年間)
・規模:2000万ドル(約20億円)
・協定内容
 1)理研は産業化を目指す「理研技術の成熟化計画」を提案
 2)360ip社による評価・選定
 3)個別計画ごとの受託研究契約の締結、研究実施
 4)研究成果に係る特許などは理研に帰属する
 5)360ip社が策定する戦略に基づき理研特許を事業化
(永栄 繁樹=産学連携事務局プロデューサー)
http://innovation.nikkeibp.co.jp/etb/20081031-00.html