メモ/常識の源流探訪(伊東乾)より

 日本は第2次世界大戦に破れ、敗戦国として戦後のスタートを切りました。しかし日本・西ドイツという、敗戦国にして植民地という(負の)遺産を持たなかった2カ国が、1950〜60年代の冷戦軍拡競争、植民地問題の処理という面倒な宿題と無縁であることで、多分に人類史上最速という「高度成長」の恩恵に浴することになったのは、私のような中年以上の年代層の日本人にとって記憶に新しいでしょう。
(「伊東乾の常識の源流探訪」日経ビジネスonline/09年10月20日