メモ/米国におけるベンチャー企業への投資

デジタルニューディール連載「一隅を照らすの記」(第13回、東京大学産学連携
本部副本部長 山城宗久)より抜粋
http://dndi.jp/22-yamashiro/yamashiro_n13.php

シリコンバレーでは、ベンチャー企業2社(ソフトウェアとデバイス)、ベンチャー
キャピタル及びジェトロが運営しているインキュベーションセンターを訪問してき
ました。
 そのインキュベーションセンターで頂いた統計によると、米国におけるベン
チャー企業への投資は、リーマンショックの影響を受けて、2008年第4四半期及び
2009年第1四半期にかけてがくんと減少し、2009年第1四半期の投資額は、2008年第
3四半期の投資額の半分以下(7180百万ドル→3320百万ドル)となっています。その
後、2009年第3四半期(当該統計の直近期)にかけ戻してきているものの、2008年
第3四半期の3分の2の水準に留まっています。ベンチャーキャピタルの側からす
れば、既に投資した企業が破綻しないようにすることに注力せざるを得ず、新規投
資や拡張的投資のプライオリティは落ちざるを得なかったのでしょう。今世紀初頭
にITバブルが崩壊した際の急減以降、2003年からは増加トレンドで来ていたベン
チャー投資が2007年末をピークにして落ち始めていたところにリーマンショック
来たという構図のようであり、再び2003年以降のような上昇トレンドに乗っていく
のか、今年は要注目です。